そもそも良い提案とは?
できる営業は提案力があると思います。では、良い提案とは、どういう提案なのでしょうか。これが分からないと始まらないですよね。
私が考える良い提案とは、クライアント(お客様)が求めるものを提案すること、だと考えています。当たり前の話ですが、クライアントが求めていなければ、そもそも受注にはならないわけです。つまり、クライアントのニーズを満たしている提案でないといけないのです。何を当たり前のことを、と思いますよね。でも、私の経験則で言いますと、これが出来ていない営業が非常に多いと思います。
例えば、あなたは車のディーラーに行って、気になる車を見ていたとします。すると営業の方が話しかけてきます。
どういったお車をお探しですか?
次はSUVがいいなと思っているんです。で、どうせなら、パワーもあって、色はグレーがいいかな。
よくあるやり取りですよね。じゃあ、SUVでパワーもあって、グレーの車を提案したら、買ってくれるか?というとそうではないと思います。なぜでしょう?
SUV・パワー・グレーというのは表面的なニーズなんです。大事なのは、その理由です。
- なぜ、SUVが欲しいのか?
- なぜ、パワーが欲しいのか?
- なぜ、グレーが良いのか?
この問いかけに対する答えが重要なのです。もしかしたら、このような理由かもしれません。
- 海やキャンプやスキーに行ったりするのが好きなので、荷物がたくさん積める車が良いですよ。
- アウトドア派なので、パワーがあった方が運転が楽なんですよね。
- 汚れが目立たない色がいいです。
つまり、この理由こそが潜在的に持っているニーズなのです。という事は、SUV・パワー・グレーって必ずしも当てはまらなくても良いですよね。
なので、荷物がたくさん詰めれば、SUVでなく、ワンボックスやワゴンもありです。また、パワーの意味合いとしては、馬力ではなく、トルクを求めている可能性が高いです。さらに、汚れが目立たないという点で言えば、グレーではなく、ゴールドやブラウンもありになります。
このように、潜在的なニーズを聞き出すことさえできれば、良い提案は可能なのです。逆に言うとヒアリングスキルが大事とも言えます。ヒアリングスキルに関しては、また別の機会で書きたいと思います。