営業スキル

営業するならハッタリをかませ!ハッタリは若いうちしか出来ない最強のスキル。

根拠のない自信

私が人生で初めて、営業をしたのは、インターネット専業広告代理店に入社した時です。新規開拓がミッションだったので、テレアポをしては、新規訪問をし、提案して、受注するという流れになるわけです。

で、最初は、テレアポをする段階から、ビビるわけです。私もそうでした。特に、誰でも知っている企業にテレアポをするときは、電話を掛ける前から、「断られたらどうしよう」とか、「文句を言われたらどうしよう」とか、「訪問することになったら、何を話そう」とか先のことを考えてしまって、不安になるんですね。

なんで、不安になるかと言えば、理由は2つあって、一つは、電話に出るであろう相手を勝手にイメージしてしまうこと。例えば、有名大企業で、デジタル広告を担当している部長がいたとします。その部長さんはどんな人物であるとイメージしますか?その当時の私のイメージは、「スーツをビシッと着て、ネクタイはどんな時も外さず、礼儀や挨拶にうるさくて、冗談も通じず、あまり雑談もせず、笑いもしない。終始、硬い表情で、頭も固く、話も最後まで聞いてくれなさそう」というイメージを抱いていました。

だから、テレアポの段階から、弱気でオドオドしていたと思いますし、訪問する際も、どこかしら不安で、行くの嫌だなと思っていました。私にとっては、大企業の部長って、その当時、一番距離が遠い人物だったんですよね。だからどんな人種の人達なのかを知らないので、知らないものに怯えていたという状況でした。

それが、出会い系クライアントを担当したことにより、完全に考え方が変わります。出会い系クライアントの担当者は、スキンヘッドで、耳には大きなピアスの穴が開いており、全身に刺青が入ってました。年齢は30歳前後だったと思います。私にとっては、逆に親近感が湧くという言いますか、知っている人種の人達なので、まったく緊張しなかったですw

最初から出会い系クライアントの担当者とは、うまく付き合うことも出来ましたし、自信をもって接することも出来ていました。そこで、私、気付いたんです。ビビっていて、うまくいかないのは、自分に問題があるのだと。

次の日から、私の中の部長のイメージを変えました。普段、会社で見せている硬いイメージは仮の姿で、隠れて出会い系サイトに登録して、せっせと課金している人なんだ。週末やアフター5はキャバクラに行って、鼻の下を伸ばして、デレデレしているおっさんというイメージを持つようにしたんです。

そしたら、急に“ダメなおやじ”だと思えるようになったんです。そんな”ダメなおやじ”に、俺は何をビビッていたんだと。結局、裏の顔は同じ人じゃないか。むしろ、そっちの世界なら俺の方が上手だろ?と思ったんです。そこから、自分に自信を持てるようになり、堂々と立ち振る舞えるようになりました。

自分にスキルを身に付ける時間稼ぎに、ハッタリが有効

不安になるもう一つの理由は、自分にスキルが無いこと。当然、業界経験や社会人経験が乏しいので、大企業の部長よりスキルは劣っていると思います。実際に劣っているでしょう。じゃあ、ビビらないぐらいのスキルを身に付けるのに、どれだけの時間が必要なのか?と言えば、かなり長い月日が必要でしょう。その間、どうやって営業するの?となってしまいます。

そこで、大事になるのは、大企業の部長よりも優れているスキルの領域を作る事です。私の場合で言えば、インターネット広告の知見です。その当時、インターネット広告に、リスティング広告(検索連動型広告)が登場して間もない頃でしたので、知識や知見を持っている人はごく少数でした。つまり、全員が「よーいドン!」の状態。だから、リスティング広告だけ勉強しました。しかもその当時、リスティング広告はOvertureとGoogleの2社が行っており、その中でもOvertureの方が売上規模も大きかったので、Overtureのことだけを勉強しました。部長に自信をもって話せる領域を作ったのです。

で、実際、何社も大企業に訪問しました。Overtureの話であれば、自信をもって話もしました。ただ、Overtureの話をすると当然、Googleのことも質問されるのです。そこで、必要になるのが、ハッタリです!Googleのことは詳しくないのですが、知った風に質問に回答するのです。あくまで、顔色一つ変えず、堂々と立ち振る舞って、知ったかぶりをするんです。

で、会社に戻ったら、ハッタリをかました領域を調べるんです。先輩や同僚に質問して、知らなった領域の知識を得るんです。そのあと、電話して、さっき回答した内容をフォローするんです。これを繰り返していました。メール広告やバナー広告、タイアップ広告などなどは、このハッタリを通じて学びました。

このハッタリの良い所は、先にハッタリをかますので、そのあと、勉強しないといけない状況に追い込まれるという点です。もう一つは、クラアントの質問があって、ハッタリをかますので、クライアントの質問が多い事柄から勉強することになるという点です。勉強する順番が非常に効率的なんです。これを半年も続けていたら、インターネット広告の知識はほとんど身に付いていましたね。そこからは、ハッタリをかます必要もないので、普通に自分に自信を持てるようになりました。

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